生命のカタチ、記憶の中の自分
GOMAさんの絵画展に行ってきました。

ディジュリドゥ奏者としてレイヴやフェスで活躍していた彼は、2009年に交通事故に遭っていたそうです(全然知らなかった!)。そのとき頭を打ったことでそれまでの記憶を無くし、同時に独特のスタイルの絵を描き出したとか。
a0034031_19373887.jpg

絵は、物も、風景も、輪郭も、すべてドットで構成されていて、なぜドットなのかは彼自身にもわからないそう。ただ、事故後に頭に浮かんでくる映像をそのまま描いていると。でも、それが事故で障害を抱えてしまった脳のリハビリになっている気がする、と彼は語っています。

絵は本当に色がキレイで、その配置、グラデーション、形は見事としか言うほかありませんでした。

これが、今までまったく絵を描いたことがない人によって、描かれたものなんて!
しかも下書きなしの本番一発、修正したあとも見られない。(絵描きとしては、少々やる気なくします…笑)彼の脳自身が、生き延びたくて、また記憶を取り戻したくて、中心からジワジワと動き出し、彼の手をどんどん動かしているような気がしました。
a0034031_19441913.jpg

展示されている絵は同心円の光の粒を描いたものが多く、
「あ〜〜これは『生きる力』そのものなんだな〜」と感じました。

花が茎(中心)から水を吸いあげて、全体にじわじわと広げていくさま。
太陽が中心から熱と光を放射させて、周りのものを生かすさま。
血管に運ばれてきた栄養分が、周りの細胞にじわじわと染みこんでいくさま。
エネルギーを満タンに蓄えたつぼみが、今、花として開くさま。

それは、ぜんぶ放射状の動き。
そして、空洞であるディジュリドゥに息が吹き込まれ、音(命)が生まれて広がっていくさまもまた。

事故後のGOMAさんを追ったNHKのドキュメンタリー「旅のチカラ」では、GOMAさんのディジュリドゥの師匠が、彼のハートチャクラに向けてディジュを吹いていました。ディジュの先端を心臓の前で受け止め、目をつぶって振動を味わうGOMAさんの姿が印象的で、そうか、これは単なる楽器ではないのだ。魂を交換するツールなんだ、と。

実際、ディジュリドゥは古来から霊と交信する神事に使われていたようですね。
GOMAさんが事故に遭ったと聞いて、師匠であるアボリジニの男性がさっそくディジュを吹いてみたところ、「GOMAの脳が真っ黒になっているのが見えた」そうです。オーストラリアと日本の距離を超えて。

a0034031_19295895.jpg

「自分の記憶がなくなってしまっても、過去の自分は周りの人の記憶の中にいる」

「今まで自分が描く絵のドットには何か意味があるのかと思っていたが、それを探ることはもうどうでもよくて、ただ感じるままに描いていけばいいんだと思った」

GOMAさんの絵画展「ひかり」は、リキッドルーム2FのKATAにて、3/20まで開催中です。
[PR]
by aomisa | 2013-03-17 20:34 | 映画・アート・音楽・本
<< 「東京おまつり手帖」第二回! 新連載はじまりました >>



イラストレーター・アオノミサコのBlog
by aomisa
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30
★月刊PHPにて猫の漫画とショートエッセイ連載中

★LAURIER PRESSにて女子向け漫画&コラム執筆中

★LINEスタンプ「きまぐれデビルちゃん」発売中!


★コミックエッセイ「五感ゆるゆる わがままセラピー入門」発売中


紙媒体・Webなどでイラストや文章、漫画などを描いてます。

日々の雑感。ホリスティックな生活。美容。猫。読書・音楽・映画・アート感想記。お仕事の告知 etc

★メインサイト aonomisako.com
★twitter @misakoao
★別ブログ
鏡の国のタロット

※本ブログのイラストの無断使用を禁止します。イラストの著作権は作者に帰属します。(ブログで記事として取り上げていただくぶんには、OKです)

カテゴリ
映画・アート・音楽・本
サーフィン
宇宙トーク
美容・健康トーク

Girls! Girls! Girls!
キラ☆キラ
お仕事情報
日記
つぶや記
さまよい記
プロフィール
その他
以前の記事
2017年 03月
2016年 12月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 06月
2016年 01月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
more...
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧