〆切を終えて・・・
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左の写真は、パレットに絵の具を出したら偶然ハートのかたちになったのでカメラにおさめてみた。よく見ると、真ん中に桃のような線がうっすら入っててかわいい。右の写真は完成後の絵の一部。



25時間ほど前、やっと1つの仕事が片づいた。

毎月やっているレギュラー仕事なんだが、これをやると心身はかなりのレベルまで消耗し、その後1〜2日は魂を抜かれたようになって何もやる気がおきなくなるという、非常に恐怖であると同時に楽しいイベントなんである。

この仕事に入るときは入るときで助走期間が長く、イメージが固まるまでうだうだと資料をめくったりスケッチを描き散らしたり逃避でTVを見たりしながら、短くて半日、長くて2日ほどもだえ苦しむ。そしてようやく観念して実作業に取りかかり、1〜2日かけて仕上げをするので、〆切後の燃え尽き状態を加えると最低でも3日、長くて5日のたうちまわるという計算だ。ギャラから換算するととんでもなく効率が悪いんだが、内容に関してはいっさい注文もおとがめもなし、100%自分の世界で暴れさせてくれる貴重な仕事なので、なんだかんだで5年くらい続いている。

それにしても、絵を描くってどういう行為なんだろうか。デザイナー時代は一つの仕事に対してこんなに助走を必要としなかったし、アイデアに煮詰まることはあってもわりと機械的にさくさくこなしていたように思う。使う脳みそが違うといえばそれまでだけど、消耗の度合いが著しく違う。デザイナー時代、社内でイラストを頼まれることも多かったけど、デザインしてるときと違ってものすごくナーバスになり、できればこの部屋からみんな出ていってほしいと思ったものだ。作っている間は、他人に姿を見られたくないという心理になる。というより、自分以外のすべての存在がジャマになる。宇宙には自分一人だと思いたい。

私はその状態を、勝手に「創造の沼」とか「自分宇宙」とかよんでいる。

何かを作ろうとすると、イヤでもこの「創造の沼」に入っていかなければならないんだけど、これがまたやっかいな沼でまわりはうっそうとし得体の知れないガスがただよっていて、沼自体のぬめっとした感触はお世辞にも気持ちのいいものとは言えない。気持ちがよくないと知っているから助走期間が長くなるわけなんだが、沼に首までずっぷりと浸かってしまえばふっと楽になり、逆にこんなに気持ちのいいものはないのだ。沼の表面の気持ち悪さは、ある種の通過儀礼のようなもの。ただ、気分や体調によってうまく浸かれる日とそうでない日がある。3〜4年に1回くらい、助走から仕上げまでわずか数時間という奇跡的なときがある。燃え尽きることもない。きっと考える前に沼に飛び込んでいて、沼の気持ちよさに夢中になっているうちに作品ができあがってしまうんだろう。

まあ、軽い気持ちでこなせる仕事もあるから、全部が全部こんなに苦しむわけではないんだけど(そうじゃなかったら今頃死んでる)。中にはこういうめんどくさい過程をいっさいとらずに平常心ですいすいと(しかも大量に)作品を生み出す人も、いることでしょう。というか、いる。そしてそれを人は天才と呼ぶのだろう。
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# by aomisa | 2004-07-09 04:11 | お仕事情報
天の川って見たことある?
a0034031_35017.jpgこの前女友達に「天の川って生で見たことないんだよねーー。見たことある?」と聞いたら、「ハァーーーさすが都会育ちの人は・・・」という答えが返ってきた。な、何だ?みんなそんなに普通に見ているのか?ちなみにうちは都会ではない。10分も歩けば田んぼが広がってるようなバリバリの郊外だ。なぜ見られなかったというと、七夕の日って物心ついたときから毎年雨だったからだ。先日朝日新聞に取材を受けたときに天の川を見たことがあるかと記者の人に聞いてみたら、「小学生の時、理科の観察で見せられましたよ」と言っていた。うちの学校はそんなことしてなかったぞ。

ここで1つ疑問。

七夕の日しか天の川が見られないというのが、そもそもまちがった思い込みなんだろうか?よく考えたら、その前後1週間くらいは見えたってよさそうなもんだ。火星だって2ヶ月くらいずっと見えていた。どうして、1度も見えなかったんだろう?やっぱり街灯やなんかの関係なのだろうか。そういえば、「降ってきそうな星空」というのも1度も体験したことがないなぁ。

そんなことを考えながら、久々に雨の降りそうもない七夕の夜をどう過ごそうかと思う。
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# by aomisa | 2004-07-07 03:51 | 宇宙トーク
ブルータス Surfer's Delight
a0034031_10045.jpgブルータス7/15号がサーフィン特集を組んでいる。

8月に公開されるサーフィン映画"Step into Liquid"がフィーチャーされてて、うれしい。付録のブルース・ブラウンのDVDはかなり面白かった。

この中のの記事では、ヒスの北村さんの意見が興味深い。
『実は今もサーフィンの持つアクティブでヘルシーなイメージにはなじめない。僕が波乗りにのめりこんでいったのは、60年代後半のサイケのムーブメントがサーフィンにもしっくりハマることを知ったことが大きい』

実は自分もまったくもって同じ。

サーフィンの持つハワイアンでピースフルなイメージというのに、どうしてもなじめない。牧歌的なことは嫌いじゃないが、なんか自分には違うなと思う。こんな自分はかなり少数派だろうなと思っていたので、ちょっとうれしかった。やはり根っこにロックスピリットを持っている人間は、サーフィンのドラッグ的な側面に強く惹かれるんだと思う。ジャック・ジョンソンやベン・ハーパーがサーファーミュージシャンの代表格みたいに言われているけど、サーフィンをやっていて自分にしっくりくるのは、ウエストコーストのハードコアパンクや、スラッシュ、サイケデリックだ。初期のレッチリとかジミヘン、ストゥージーズあたり。スケーターのノリに近い。

それにしても、快楽主義で怠け者の自分がサーフィンにハマると本当にやばいことになりそうなので、実はけっこう自制している。住まいが海から遠いので、そのへんのバランスは取れているのかもしれない。免許もないし。男に生まれていたら本当に突っ走って、ダメ人間になっていたかもしれない。あぶない、あぶない。
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# by aomisa | 2004-07-06 10:00 | サーフィン
嵐を呼ぶ女、リターンズ
先週末、今年初のサーフィンに行ってきた。

5月くらいからそわそわしていたものの、コーチが忙しかったり自分が忙しかったりしてて、こんなタイミングに。土曜日でもう海開きしているので、人が多い!そしてものすごいいい天気!やったーー!

マイウェットと板もようやくあがってきたので、うれしさもひとしお。ウェット、自分で生地の色やステッチを指定したんだけど、予想よりかわいい仕上がりだ。黒ベースにサイドの生地がライトグレーで、鮮やかなオレンジのステッチが効いている。いいじゃん、いいじゃん!かなりいい気になる。しかし、こうやってつるしてあるウェットを見ると、自分って小柄なんだなぁ。なんか知らない自分に遭遇という感じで、不思議な気持ち。板はクリーム色のファンボード。こっちも愛着が持てそう。

しかし残念ながら、この2つは本日使われることはなかった。この気温ではフルのウェットは暑すぎるのと、まずは去年の感覚をとりもどすために安定性のあるロングボードを使うため(コーチ談)。なんだーー、だったらボードとウェットのあがりを待たずに、もっと早く来てもよかったなー。

はやる気持ちをおさえつつ、海水浴客の去った午後5時からレッスンスタート。

コンディションは、かなり強めのオンショア。高さはコシハラ。場合によってはムネ。東から吹く風で、下手すると横に流されていく感じ。台風のうねりはバリバリに入ってて、音もゴウゴウいっちゃってる。前日の満月の影響か。ベテランサーファーにはよだれが出るほどいい状況でも、10ヶ月ぶりに入る初心者には、かなりハードな状況だ。

余談だが、私は生粋の雨女だ。

でかけようとすると、玄関を出ると同時に雨がバラバラふってくるなんてことはざらで(しかも、直前まできれいに晴れていたのに)、この前は駅に向かう15分のうち2分間だけ激しい横なぐりの雨がふり、駅についたら雨はやみ、他の人は濡れてないのに自分だけがビショビショに濡れていたということがあった。フジロックでゲートをくぐった瞬間に雨が降ってきたこともあったな。たしか人生初のサーフィンの日も、今日とおなじような台風のうねりが入ってて、そりゃあこわい思いをしたんだった。コーチには「嵐を呼ぶ女」と命名された。逆にそれが通過儀礼となっているので、もはやちょっとのことでは驚かなくなっている。アタシを鍛えるために、水の神がついてるのかしらん?(都合よく妄想)

レッスンの話にもどる。

コーチは海を見て開口一番「こりゃあしばらく眺めてるしかないなー」と、のたまった。やっぱりそんなに荒れてるのか。15分くらいたって、らちがあかないのでレッスン開始。波が小さくブレイクする手前の方で(といってもけっこう大きいけど)、ボードに腹ばいになる。私はまだ1人では何もできない生まれたての鹿のようなサーファーなので、ふだんはコーチに波に乗せてもらって、テイクオフの練習をしている。10ヶ月ぶりだし波でかいし、最初はビビッっていたものの1本乗ったら楽しくなってしまい、そこから先は恐怖心は消えて、「おりゃーー!」状態に。波にまかれても、うれしい。

しかしあまりに波のパワーが強いので、コーチもろとも波にさらわれる、さらわれる。プッシングスルーもバウンドが大きくて板から落ちたりして、命がけ。結局2人とも体力がやばいということで、レッスンは1時間足らずで終了。5〜6本やったうち、1本をのぞいてすべて立つことができて、10ヶ月ぶりにしては上出来だったと思う。2本くらいはロングライドもできた。なんたって10ヶ月間、イメージトレーニングにはげんでいたからね。コーチに「前足に体重がかかってるのは、スノボのくせだ」と指摘される。もう3年くらいスノボはやってないんだけどなー。身体はけっこう憶えているものらしい。

疲れすぎることもなく物足りないこともなく、本日は慣らしとしてはちょうどよかった。しかし夕方からのレッスンで風も強かったので、危険なほど身体が冷えた。ラッシュガードとショートパンツだけでは病気になりそうだ。とはいえこの季節、フルスーツなんか誰も着てないので、ロングスプリングを早急に買う必要があるかも。

帰宅して、熱いお湯につかって冷え切った身体を癒す。翌日は、BODY SHOPで筋肉をあたためるショウガエキス入りのマッサージクリームを買った。サーフィンをやるようになって、ボディケアにはすごく気を使うようになった。また、こういうケアアイテムが増えるのが、楽しくてたまらない。自分を愛することは、まわりの人や自然や物を愛することにつながる、ということもサーフィンを始めて知ったことだ。

嵐を呼ぶ女の夏が、また始まった。
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# by aomisa | 2004-07-06 07:12 | サーフィン
プロフィール
アオノミサコ

イラストレーター、漫画家、文筆家、タロット読み師。
ピンナップガール風イラスト・エッセイ漫画・ルポ漫画・コラム執筆など、ジャンルを超えてお仕事中。タイトル「時々つけまつ毛通信」の由来は、作詞家の友人・藤林聖子に「あなたの絵は『悲しいくせにつけまつ毛』って感じがする」と常々言われているため。

本サイト "aonomisako.com"

*このブログのタイトルをつけた2004年当時、つけまつ毛はまーーったく流行っていませんでした。自分もクラブイベントに行くときに、たま〜につけてたくらい。今や、つけまをつけてない若い子を探す方が難しいですね。時代の変換ってスゴイ。(2013年記)
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# by aomisa | 2004-07-06 07:11 | プロフィール



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★月刊PHPにて猫の漫画とショートエッセイ連載中

★LAURIER PRESSにて女子向け漫画&コラム執筆中

★LINEスタンプ「きまぐれデビルちゃん」発売中!


★コミックエッセイ「五感ゆるゆる わがままセラピー入門」発売中


紙媒体・Webなどでイラストや文章、漫画などを描いてます。

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